こうち生活協同組合とは
こうち生活協同組合(以下、こうち生協)とは、「健康と子どもたちの未来のために」を理念として、商品を家まで届ける配送事業や商品を実店舗で販売する店舗事業、共済事業など多岐にわたる事業に取り組んでいます。
1985年に2,013人の組合員さんによって立ち上がり、現在は高知県内で10万人を超える組合員さんが利用している協同組合です。
こうち生活協同組合インターンシップの概要
こうち生協では、2024年に5日間のインターンシップを2回実施しました。
1日目は企業理念や部署ごとの業務内容を学び、こうち生協の全体像について学びを深めました。
2日目・3日目は、実習としてスーパーの店舗や配送現場に飛び込み、組合員さんと関わりながらこうち生協の仕事体験を行いました。
4日目・5日目は、学んだことの振り返りと未来のこうち生協について考えていくワークショップを行い、こうち生協への理解を深め、インターンシップで学んだことを実生活に活かす方法について考えました。
インターンシップに参加した大学生2人にお話を伺いました
2024年のインターンシップに参加していただいた、高知県立大学文化学部3回生・石川さんと、高知県立大学文化学部4回生・内田さんからお話を伺いました!
地域活性化の学びを得るために飛び込んだインターンシップ
石川さんは、2つの理由からこうち生協のインターンシップに参加しました。
1つ目は、大学の授業で高知県内企業について学ぶ機会があり、こうち生協のインターンシップを知ったことです。
2つ目は、大学のゼミで地域活性化について学んでおり、こうち生協の業務内容が関心のある分野と共通する点が多かったため学びを深めたいと考えインターンシップに参加されました。
働く姿勢についての学び
石川さんは、こうち生協のインターンシップに参加して、働くやりがいを見つける大切さを学んだそうです。インターンシップへの参加時は、「働くことは楽しいことではない」と考えていたそうです。しかし、職員さんとの交流の中で、「小さいことでもいいからやりがいを見つけて働くことが大事だよ。そうすることで、働くことが楽しくなるんだよ。」と、仕事の中での心の持ち方について教えていただき、働くことに対する捉え方が変化されたそうです。
インターンシップ中のプログラムの体験から、働くことについて改めて考える機会となり、仕事の楽しさややりがいを見つける能力を身に付けられました。
石川さんは、「この能力は、就職以外にも活かせると思うので、これからの生活に活かしていきたい。」と話していました。
インターンシップから得たこうち生協の特徴と気づき
こうち生協のインターンシップに参加した感想として、石川さんは、「こうち生協さんは、本当に地域に根付いている組織だと感じました。組合員さんと話す機会が多く、直接声を聞くことができるのが良い点」だとおっしゃっていました。
直接話を聞くことができるため、こうち生協や職員さんの良いところも悪いところも組合員さんがはっきり言ってくださるため、それをもとに日々成長できる点が魅力に感じたそうです。
生活の縁の中から参加したインターンシップ
内田さんがインターンシップへ参加された理由は、合同企業説明会へ参加したときに興味を持ったことと家族からの勧めがあったためです。
内田さんの祖母が元々こうち生協の組合員だそうです。配送業務として来てくださる職員さんが親切で、家族も内田さん自身も良い印象を持っており、こうち生協のインターンシップへの参加を決めました。
苦手を克服したインターンシップ
内田さんがインターンシップで得られたものは2つあります。
1つ目は、「働くことに対する意欲を見つける」です。組合員さん宅への訪問時は、移動時間が長かったり、坂を登ったりと体力的にしんどい仕事だったそうです。しかし、仕事で体を動かすことができると日常的な運動不足を解消できるため仕事で体を動かせる点が魅力的だと考えるようになったそうです。
2つ目は、「苦手だったコミュニケーションが得意になった」ことです。内田さんは大学に通いながら実家の民宿のアルバイトをしています。これまでは、お客さまと話すことが苦手なため、フロントなどの接客業務はしたことが無かったそうです。そのため主に掃除や準備、食事の片づけなどの業務を行っていました。
しかし、インターンシップに参加し、こうち生協の職員さんや組合員さんと関わる中で、人と話すことに対する抵抗が減り、今ではコミュニケーションを取るのが楽しいと思うようになりフロントの業務にも取り組み始めたそうです。
実生活に活かすための気づきを得られた5日間
今回のインターンシップでは、職場内と組合員さんと良好な人間関係を築くことを目標としていました。実際にインターンシップに参加する中でこうち生協の職員さんや組合員さんとコミュニケーションを取ることができ、目標を達成することができました。
しかし、5日間という短い期間であったため、完全に達成はできなかったそうです。
内田さん自身も「もっとお話しして絆を深めたかったと思っています。この気持ちを自分の身近な人間関係に活かして、実家の民宿で働く時でも自分から話しかけることに挑戦していきたいと考えています。」と今後の生活の中で能力を高めたいと意気込んでいました。
こうち生協の特徴や魅力が出ているインターンシップ
2人のお話を伺う中で、こうち生協は地域に根付いており、組合員さんを大切にされているのだなと感じました。
入協すると1年目は配送業務にあたるため、組合員さんと直接コミュニケーションを取ることになります。そのため、職員さんは、全組合員さんの要望や気持ちを理解しながら、寄り添うための能力を高めていきます。
業務内容だけではなく、こうち生協の職員さんも話しかけてくれるとのことで、コミュニケーションをとるのが苦手でも、得意になりそうな印象を持ちました。
こうち生協にはたくさんの部署があり、一人ひとりの長所を出せるようになっているそうです。そのため、自身の働き方や将来を見つめるためにもインターンシップに参加して得意な仕事探しや理想的な大人を見つけて欲しいと思いました。
インターンシップは職員さんから見てどうだったのか?
こうち生協のインターンシップを実施した新規採用・人事制度推進スタッフの山本さんと学生さんと一緒にインターンシップに参加した運営企画グループ板原さん、藤田さんからお話を伺いました!
組織の活性化が生まれたインターンシップ
山本さんは、今回インターンシップを実施して組織が活性化したとおっしゃっていました。
こうち生協では、様々な部署に分かれています。そのため、他の部署と関わり合うことが少ないようです。
そのため配送業務以外の方は、他の人に自分が行っている業務の話をすることが少ない場合もあります。インターンシップは、他のメンバーと話ができる数少ない機会となるため、組織の色々な人が集まり話ができたそうです。
新しいインターンシップに取り組んだ意義
従来、インターンシップはこうち生協の中で考えていました。しかし、今年は外部から作成に入っていただきワークショップを取り入れるなど新しい試みを行いました。
これまでの企画では、「組織の中身を全部見せたい!」という思いから、様々な要素を詰め込んだ企画を作成しており、就業体験を中心に作成していました。一方で、今年度はワークショップを追加するなど、就業体験を振り返って学びを深めていくことにも力を入れた企画でした。
「これまで、職員とインターンシップ参加者がお互いにワークすることはほとんど無かったのですが、実施した結果、学生さんから様々な気づきを得てもらえたようで良かったです。
加えて、職員が刺激をうけたようで、「自分たちがこうち生協でこれから何をしたいのかを改めて考えていきたい。」など、インターンシップを通じて組織内の意欲が活性化したのも良かった点だと考えています。」と山本さんは話します。
今後のインターンシップの改善点について
インターンシップの実施後に学生さんや職員さんからのフィードバックを受けて、「職員の話や伝えたい要素が多くなってしまうことで、実際の業務が少なくなってしまった点は改善していきたい。」とおっしゃっていました。
また、学生さんと職員さんが一緒にインターンシップに取り組むなど、新しい取り組みを行ってみて良い効果があったため、「今後もインターンシップを、第三者に入ってもらい企画していくことを試していきたいと考えています。」とのことです。
交流から見えてきた自分自身の役割
板原さんは、インターンシップに参加して「普段のインターンシップは業務を体験してもらうのがほとんどですが、今回はワークショップが多かったので、学生さんからたくさんの情報を得ることができました。学生さんが仕事というものに対して、どのようなことを考えているのかを、いつも以上に理解することができましたし、自分たちにとっても刺激が多い取り組みだったと思います!」とおっしゃっていました。
板原さんは、別部署から運営企画に異動されており、これまでとは異なる環境になったため、新たな業務内容等を勉強をされているそうです。そのため、学生さんと一緒にインターンシップに参加する前は、現在取り組んでいる業務を、自分ごととして捉えられていない状況だったようです。
しかし、今回の学生さんとのワークショップに参加して、こうち生協が抱えている課題点や自分自身が向き合えそうなことが整理されたそうです。課題に対して、「誰かがやってくれる」ではなく「自分自身も向き合い動かなければならない」と実感し、「自分達の年代が問題意識を持って、組織が抱えている課題に向き合っていかないといけないのだなと考える機会となりました。」とおっしゃっていました。
学生との交流で見つけた生協で働く意味
学生さんとインターンシップで交流をした藤田さんは、「学生さんと一緒にこうち生協について考えることは、「新しいな」という印象を持ちました。」と話します。
業務を経験することだけでなく、ワークも行うことで、職員さんとインターン生とのコミュニケーションが深まり、相互理解が深まり、職員さんの成長にもつながったそうです。
「学生さんと一緒にこうち生協について考えた時間は、学生さんと共にこうち生協を見つめ直す機会になり、自分に何ができるか、生協とは何かを改めて考える時間となった。」と話します。
「私自身は、こうち生協が好きだったのですが、今回のワークショップをしていて自分らしいテンションを保てているのは、こうち生協に所属しているからこそなんだろう、先輩、家族と楽しく関わることができる場所なんだろうという感覚を持ちました。
これまでも仕事を「頑張らねば」と思っていましたが、更にこうち生協でキャリアアップしないといけないとカツを入れるきっかけとなり、働く姿勢が変わりやれることを見つけようと考えるようになった。これまでのやっていた仕事では足りないなと思いました!」
と笑顔で話します。
こうち生協は、新卒採用を止めている時期が存在し、上の世代と下の世代で15年の世代間ギャップが存在しています。そのため、15年間を埋めるための取り組みができていない状況から岐路に立っているそうです。そこを埋めるための取り組みを行っていきたいと意識が変わったそうです。
“つながり”を感じることができるインターンシップ
インターンシップのお話を伺い、「こうち生協を学ぶインターンシップ」ではなく、こうち生協を通して「人と人とのつながりを学べるインターンシップ」であると感じました。
こうち生協のインターンシップでは、配送業務を通じて職員さんや組合員さんとともに、働く上でのコミュニケーションについて学ぶことができます。これは、学生にとっては非常に良い学びの機会となるでしょう。
職員さんは、インターンシップを経て、「もっと自分には何ができるのかを考え、もっと自分が動かないと」と思うことができたと話されており、職員さんにとっても良い刺激となっていたのではないでしょうか。
淡々と仕事をこなすのではなく、より良いサービスを届けようと努力されていることが伝わってきました。昨日よりも今日、今日よりも明日といった風に日々成長を目指されており、素晴らしく感じることができました。
詳しくはこうち生協さんのHPをチェック!
こうち生協さんの採用情報はこちらから!